冬を乗り切るための筆者の楽しみの1つが、湯気の立つ濃厚でクリーミーな「ホットチョコレート」。
一般的な箱入りのココアミックスを使うことが多いのですが、ちょっとしたコツを使えば高級カフェのドリンキングチョコレートにも負けないホットチョコレートをつくることができます。
ちょい足しでホットチョコレートをクリーミーに
そのコツというのが、「コーンスターチ」を用いること。
コーンスターチは、料理にとろみをつける万能で使いやすい材料で、料理のレパートリーに簡単に取り入れることができます。必要なのは少量。
低脂肪乳と混ぜて溶かしたチョコレートや、かき玉スープに入れる溶き卵などの材料の形を留めるには小さじ1、2杯で十分です。
1つだけ気をつけることは、でんぷんのとろみづけの効果を発揮させる「タイミング」をコントロールすることです。
コーンスターチは、たいていの食料品店の製パンコーナーで買える極細の粉末ですが、沸騰したスープやホットココアにスプーン1杯をポンと入れるだけではうまくいきません。
コーンスターチは沸騰直前の温度でゼラチン状に変化(約62℃ではじまり約95℃で最大限の効果を発揮)しますが、ほかの材料と混ぜて粉を分散させないと、沸騰した液体を入れた時にダマになる可能性があります。
これを避けるには、コーンスターチと冷たい液体で「固体と液体の混ぜもの」をつくる(冷たい液体ではゼラチン化しない)か、粉末状のコーンスターチを砂糖やホットチョコレートミックスなどの別の粉末や顆粒ミックスと混ぜましょう。
誰でもそうだと思いますが、筆者もイチから手づくりのホットココアパウダーミックスが良いなと思うものの、この冬は市販の袋入りのものを使っています。
このコーンスターチの裏技を使えば、どんなホットチョコレートにも贅沢な濃厚さを出すことが可能です。
濃厚なホットチョコレート
粉末ミックスの場合、コーンスターチを粉末の材料に直接加え、約30秒間しっかりと混ぜます。コーンスターチの白い塊が残らないようにしましょう。
分量の目安は、180mlの液体に対してコーンスターチは小さじ1杯から2杯。
次に、お好みの液体を沸騰させるか、沸騰寸前まで温めます。筆者は普段は水とアーモンドミルクを混ぜたものを使っていますが、この裏技では水だけでも十分おいしいです。
電気ケトルで水を沸騰するまで温め、すぐにコーンスターチをまぶした粉末ミックスに注ぎます。
これを混ぜると、カフェのような、絹のように滑らかなホットチョコレートになります。
濃厚ホットチョコレートをイチからつくるコツ
コーンスターチを使うと、コンロでつくるホットココア、あるいはドリンキングチョコレートを濃厚にすることもできます。
粉末の材料を使わないかもしれないので、先述のやり方の代わりにコーンスターチと液体の「混ぜもの」をつくります。
1カップの牛乳あるいは水でつくるとして、その4分の3を小さな鍋に注いで中火にかけましょう。温めている間に、残りの4分の1カップの液体で「混ぜもの」をつくります。
レシピにチョコレートが含まれている場合は、1カップの液体に対して小さじ1杯半のコーンスターチを使いましょう。ココアパウダーを使うレシピなら、小さじ2杯使います。コーンスターチを残りの少量の液体に直接加え、よくかき混ぜます。
鍋の液体が沸騰しはじめたら、コーンスターチの「混ぜもの」を入れて混ぜください。牛乳は10~20秒で少しとろみがつきます。火を止め、ほかの材料を入れて完全に混ざるまでかき混ぜましょう。
下記のレシピは、濃厚で贅沢なホットチョコレートです。チョコチップやチョコチャンクなら何でも使えますが、このレシピではTollHouseより若干質の高いチョコレートを使っています。
板チョコやGhirardelliのチョコチップのほうが融点が低いことが多いので、それほど苦もなく材料をかき混ぜて濃厚かつ絹のようなホットチョコレートをつくれます。
72%のチョコレートを使うと、舌触りなめらかなビターなチョコレートドリンクができますが、さらに甘くしたい場合は、砂糖か蜂蜜をスプーン1杯マグカップに直接入れて混ぜれば調節できます。
「ホットチョコレート」の簡単レシピ
材料
- 冷たい液体(水、牛乳、または両方のミックス)… 1カップ
- コーンスターチ… 小さじ1 1/2
- 質の高いチョコチップ… 1/3 カップ
- 塩… ひとつまみ
- 砂糖… 大さじ1(チョコレートが苦い場合にお好みで)
- 冷たい液体を分けます。4分の3は小さな鍋に入れて中弱火にかけ、4分の1はコーンスターチと一緒に小さなボウルに入れる。鍋を温めている間にコーンスターチと水をかき混ぜてしっかり溶かす。
- 鍋肌に大きく泡ができはじめたら、コーンスターチの「混ぜもの」を入れ混ぜる。10〜20秒ほどとろみがつくまで混ぜ続ける。
- 火を止め、塩とチョコチップを加える。チョコレートがやわらかくなるよう1分間そのままにしておく。
- 滑らかになるまでかき混ぜる。味見してお好みで砂糖を加える。
Source: serious eats
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