三菱地所の吉田淳一社長(63)は、仙台市内で河北新報社の取材に応じた。泉区で1974年に分譲を開始した大規模住宅団地「泉パークタウン」は、年内に最後の開発区域となる第6住区「朝日」の街開きを予定する。大きな節目を迎えるプロジェクトに対する思いや、東北の地方創生への考えを聞いた。
(聞き手は報道部・村上俊)
[よしだ・じゅんいち]東大卒。1982年三菱地所入社。執行役員ビルアセット業務部長、常務執行役員、取締役執行役常務などを経て、2017年4月から現職。63歳。福岡県出身。
-目指す新しい街の姿とは。
「約半世紀にわたり、住む方々と共に街が成長し、魅力を増してきた。これからも100年先を見通して住まい手の目線で価値を高めていく。『朝日』を契機に、改めてサステナブル(持続可能)なまちづくりに挑戦する」
-現在は約1万500世帯、約2万5000人。世帯数は増えているものの、高齢化などで住民数は2015年をピークに減少傾向にある。持続可能なまちづくりに向けた取り組みは。
「子育て世帯も高齢世帯も心地よく暮らせるハード、ソフト両面を整えることがまちの成熟につながる。異業種と連携し、先進技術を活用した社会課題解決型まちづくりを進めたい」
-人口減少と高齢化が進む東北の地方創生にどう関わるか。
「東京の資金や情報だけを地方に分配しても意味がない。東京は国際競争の中でアジアの主要都市に打ち勝ち、地方は日本の魅力を増すために輝き続ける。両方が並び立つことが大事だ。東京駅周辺で建設を進める高さ日本一の『トーチタワー』の敷地内広場を活用し、東北の魅力を世界に発信したい」
-東北の玄関口、仙台市が拠点性を高めるためのまちづくりをどう考えるか。
「自然や食、プロスポーツ、歴史など多様な素材がある。公民が連携しながらキラーコンテンツを作り育て、発信することが必要。アフターコロナ、ウィズコロナを見据えてインバウンド(訪日外国人旅行者)やEC(電子商取引)への対応も進めておくべきだろう」
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