今回は、市場が拡大しているチョコレートのパッケージデザインにおける最近のトレンドを観察しながら、「その原動力が何だったのか」を考えていきたい。コロナ禍にあって着実に成長を続けるカテゴリーのデザイントレンドを知ることは今後、幅広いマーケットで求められるデザインを推し量るうえでの参考となるはずだ。
2022年も4月になり、バレンタインやホワイトデーのシーズンが一段落したが、主役であるチョコレートへの家計支出が年間で最も増えるのはいつだろうか。答えは毎年12月から3月にかけて。まさに今、シーズンが終わったところだ。22年もこの時期に合わせて多くの新商品が発売され、店頭を鮮やかに彩った。
このチョコレート市場は、20年以降の新型コロナウイルス禍で大きく家計支出が落ち込む中でも逆に大きく支出を伸ばし、21年を通して好調を維持し続けたカテゴリーでもある。さらに注目すべきは、この市場がコロナ禍以前から拡大基調であった点だろう。15年以降、チョコレートへの家計支出は年率平均で約5%ずつ増加してきた。この理由は多岐にわたるが、その1つとしては、変化する生活者ニーズを捉え続けた商品開発が挙げられる。コロナ禍による変化に機敏に対応し、一層の市場拡大をけん引した面もあるようだ。
「奇麗・美しい」が好まれる
15年と20年、および21年春シーズンのそれぞれのチョコレート菓子のパッケージデザイン評価(好意度)ランキングの上位から抽出した商品パッケージを見てみよう。プラグ(東京・千代田)が調査したパッケージデザインのランキングデータを活用した。対象デザインの好意度のほか、好意度の高い商品の理由をテキストマイニングでいくつかの言葉に集約し、「なぜ、好かれたのか」も考察している。今回はチョコレートのメインターゲットである30~40代の女性に絞ったうえで、15~21年の春シーズンに発売された計83個のチョコレート商品を対象にした。
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