Pages

Saturday, November 11, 2023

予算の無駄を点検、基金の妥当性を疑問視する声相次ぐ…「雇調金 ... - 読売新聞オンライン

 政府は11日、予算の無駄を点検する「行政事業レビュー」を東京都内で開始した。河野行政・規制改革相は、中長期的な事業を行うために各府省が積み立てている基金について、制度の見直しを含めて検討する必要があるとの認識を示した。

 今回のレビューは12日までの2日間の日程で実施され、大学教授や弁護士ら有識者が基金やデジタル関連事業など10のテーマを議論する。年内に結果を取りまとめ、今後の予算編成などに生かす狙いがある。

 初日は、農産物の生産基盤強化に向けて設置された「産地パワーアップ事業基金」など三つの基金を検証した。国の基金を巡っては、「必要性が十分に精査されていない」との指摘が出ている。この日も有識者からは、事業の妥当性を疑問視する声が相次いだ。

 有識者の意見集約を担当した慶応大の土居丈朗教授(財政学)は、「各年度の所要額がおおむね予測可能なものは、基金によらない通常の予算措置とするべきだ」と述べた。基金に関しては、「原則、3年をめどにするべきだ」との提言も出された。

 河野氏は初日終了後の記者会見で、「すべての基金をしっかり見ていかなければならない。制度的な見直しも考えていく必要がある」と強調した。

 新型コロナウイルス対策の関連事業も取り上げられた。このうち、中小企業の資金繰りを支援した「持続化給付金」に関して、受託業者を選定する場合に業務遂行能力などを十分に検討するよう求める意見が出た。持続化給付金を巡っては、再委託の繰り返しによる「費用の中抜き」が問題になっていた。

 コロナ禍で従業員を解雇せず、休業とした場合に企業に休業手当の一部を補助する「雇用調整助成金(雇調金)」については、「支援を必ずしも必要としないにもかかわらず、受給を申請するモラルハザード(倫理の欠如)」が生じたとの意見もあった。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 予算の無駄を点検、基金の妥当性を疑問視する声相次ぐ…「雇調金 ... - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/FWAkdXo

No comments:

Post a Comment