弘前市石川の「青森りんご産地直送 大湯ファーム」の園主大湯長(つかさ)さん(58)は、高齢などからリンゴ樹の剪定(せんてい)作業が間に合わない生産者を手助けしようと、社員を派遣し、それぞれの要望に合わせ剪定を行っている。「リンゴ栽培の7割が決まる」といわれる剪定作業。農家の中には「剪定をやってもらえたら、栽培が続けられるのに」といった声も多く、企業による派遣はリンゴ産業を持続する有効な手段として期待される。
リンゴ樹の休眠期、雪解け前から行われるが、大詰めを迎える3月になると、関係団体などには農家から「剪定が間に合わない。何とかならないか」といった声が寄せられるといい、高齢の農家が取り掛かれずにやむを得ず栽培を断念する場合さえあるという。市内では地区の農家が協力して剪定を請け負う取り組みが行われているが、年間計画で動いているため、突発的な対応は難しい状況だ。
大湯さんの元にもそうした声が寄せられたため、同ファームとして5年ほど前から有償で剪定作業の派遣サービスを始めた。今年は石川地区の農家2人から依頼があり、それぞれの要望に合わせて社員3人と作業を進めている。
弘前はリンゴの収穫量や栽培面積が全国の2割を占める日本一の生産地。しかし、深刻化する少子高齢化や人口減少を背景に農家の高齢化や担い手不足が続き生産量や栽培面積は減少傾向にある。廃園するリンゴ園も増えており、市や関係団体は担い手育成、補助労働力確保、園地継承の支援事業に懸命だ。
【写真説明】剪定作業の派遣サービスを行う大湯ファームの大湯さん(右から2人目)と従業員
からの記事と詳細 ( リンゴ剪定シャインが支援/弘前・大湯ファーム by 陸奥新報 - 陸奥新報 )
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