中国第三軍医大学のXinyue Yang氏らは、中国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック初期に入院した患者を2年後まで追跡して、1年後に後遺症を報告した患者の多くが、その後改善していたが、12%は2年後まで持続する症状を保有していたと報告した。結果は2022年9月15日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。
COVID-19の急性期から回復した患者の一部に、身体や精神、認知機能などの不調が続く、後遺症と見なされる状態が報告されている。著者らは先に、2433人のCOVID-19サバイバーを対象にしたコホート研究を行い、退院から1年後も45.0%の患者が1つ以上の症状を有していたと報告している。今回は、それらの患者を2年後まで追跡して、後遺症の有病率の変化や、症状の持続に関係する要因について検討した。
対象は、武漢市のCOVID-19指定医療機関2施設に入院し、2020年2月12日から4月10日までに生存退院した患者。退院から1年後と2年後に電話で聞き取り調査を行った。また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)アセスメントテスト(CAT)も実施した。CATはCOPDの症状による負荷を評価するために設計された指標だ。2年後の調査は2022年4月20日から5月5日までの期間に行われた。
個々の症状の程度については4段階のリッカート尺度を用いて、問題なし、軽度の問題、中等度の問題、重度の問題に分類し、1つ以上の症状が中等度以上の問題と認識されていた場合に、後遺症ありと規定した。1年後と2年後の両方で1つ以上の症状を報告した患者は症状が持続していたとみなした。1年後には症状が1つ以上あったが、2年後には消失していた患者は症状改善とみなした。1年後には症状がなかったにもかかわらず、2年後に1つ以上の症状を報告した患者は新たな症状発症と判定した。1年後、2年後の両方で症状を報告しなかった患者は後遺症なしとした。新たに生じた症状については、COVID-19以外に原因を見つけられない場合に後遺症と見なした。
主要評価項目は、退院から2年後までの症状の変化に設定した。この研究では、入院中の重症COVID-19は、呼吸数が30回/分超、または、重症呼吸窮迫あり、もしくは、室内気吸入下の酸素飽和度が93%以下のいずれかを満たした場合とした。
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