2022年3月13日
JR西日本は12日、ダイヤ改正し、鳥取県内でも快速列車と普通列車を減便した新たなダイヤでの運行が始まった。新型コロナウイルスの影響で乗客数が減る中、鉄道事業を維持するために経営効率化が図られた格好だ。県内主要駅では、利用している列車がなくなることに困惑の声が上がったほか、新型コロナ収束後の便数回復を望む声も聞かれた。
JR米子支社管内の今回の減便は、1987年の民営化以降、過去最大規模。鳥取県内発着の便は日中と夜間を中心に、山陰線、境線、因美線の合計で、平日29本(区間変更含む)、土日祝日16本(同)を減便した。また、特急は月-木曜、やくも6本、スーパーはくと2本を減らした。
山陰線鳥取-米子間では、快速・普通列車を平日11本(同)減便する。通学や通勤などで同区間を利用している人たちには少なからず影響が出ることになる。
鳥取-青谷間を利用する鳥取市の女子高校生(16)は、これまで部活後には鳥取駅を午後7時台に発車する2本の列車のいずれかで帰宅していたが、ダイヤ改正で1本になった。「両親は働いているので、乗り遅れたら1時間近く待つしかない。下校時間の汽車が1時間に1本なんて」と戸惑う。大山口-米子間を利用している大山町の男子高校生(17)も「もともと便数が少ないのに、これ以上減るのは困る」と、今後の影響を懸念する。
現在、同支社管内の利用客数は20年前に比べて6~7割ほど。同支社では、利用客数と輸送量に乖離(かいり)があることは課題だったが、コロナ禍によってJR西全体でも利用客数が減少。今回のダイヤ改正は、輸送体制を持続するために利用状況を反映したものといえる。
今回のダイヤ改正が発表された後、沿線自治体の首長らはコロナ後のダイヤ復活を要望した。利用者からもダイヤ回復を求める声がある。伯耆大山-米子間を利用している米子市の男子専門学校生(19)は「コロナが落ち着いたら、コロナ前まで戻すのは難しくても便数を増やしてほしい」と願った。
同支社の担当者は、今回のダイヤ改正は時間帯や区間、列車の一本一本をきめ細かく把握した上で利用客のニーズに応じたダイヤに見直しているとし、「今後も利用状況を見極め、柔軟な輸送サービスの提供に努める」と話した。(本高屋修、野木絢)
からの記事と詳細 ( JR西 減便ダイヤ開始 乗り遅れ注意 便数回復望む声 - 日本海新聞 )
https://ift.tt/RamFrlV
No comments:
Post a Comment