国連の持続可能な開発目標(SDGs)が目指す世界を体感できるゲームが、ビジネスや教育の現場で広がっている。カードゲームやボードゲームなどがあり、「SDGsの概念を理解できる」「世界が抱える課題や今後のビジネスの方向性がみえる」などと好評だ。どういったゲームで、体験会にはどういった人々が参加しているのか。二つのゲームを取材、体験した。【吉田卓矢/統合デジタル取材センター】
SDGsは、2015年9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で定められた30年までに達成すべき持続可能な開発目標だ。経済、社会、環境の三つの側面で世界が取り組むべき目標を定めている。目標は、貧困をなくそう▽すべての人に健康と福祉を▽気候変動に具体的な対策を――など計17個あり、それらに関連した計169個のターゲットも定められている。
国内では、16年に首相官邸に推進本部が設置され、日本経済団体連合会も17年に企業の倫理規定をまとめた企業行動憲章を改定し、SDGsを組み入れた。ビジネスの世界では、環境問題や社会貢献に取り組む企業へ積極投資する「ESG投資」が広がりをみせ、SDGsへの貢献をアピールしてブランド価値を高める企業も増えている。
そうした中で、ビジネスマンを中心に人気が高まっているのが、SDGsの世界観を体感できるカードゲームやボードゲームだ。さまざまなゲームが開発され、進行役のファシリテーターの育成講座や、体験会が各地で開かれている。
16年に開発され、“老舗”として国内外で支持を集めているのが一般社団法人「イマココラボ」(東京都千代田区)のカードゲーム「2030SDGs」だ。SDGsの概念などを学ぶのに適しているとされる。
公認ファシリテーターとなるには、養成講座の受講が必要で、受講料は27万5000円(税込み、ゲームキット代込み)と決して安くはないが、毎回講座日程を公表してから2日ほどで満席になるという。公認ファシリテーターは現在、国内に約750人、英国やドイツ、中国、韓国など海外にも約100人おり、イマココラボ主催の体験会以外にも、ファシリテーターが各地で体験会を開き、SDGsの理解・普及に一役買っている。
記者も2月27日に都内で開かれたビジネスマン向けワークショップに参加した。約3時間半の間に、ゲーム体験だけでなく、SDGsの概念・ビジネス事例などをグループディスカッションも交えて学んだ。
この日のファシリテーターは、養成講座の講師も務める能戸俊幸さんが行った。参加者は11人で、三つのテーブルに分かれて着席。私は、経営者2人、テレビ局の記者1人と同席した。販促プロモーション会社「リバティープロ」の福森真二社長は「SDGsの考えを取り入れた販促をしたい。養成講座も受講予定です」と話した。
ゲームは、中間発表を挟んで前半8分、後半15分の計23分で行った。白板に3色のマグネットが張られており、各色が11人で作る世界の「経済」「社会」「環境」の「状況メーター」になっている。ゲーム中に、各メーターを上げ下げして、社会を発展させる。SDGsでは「誰一人取り残さない」との理念が掲げられており、ゲームでは社会の発展だけでなく、最初に引いたゴールカードに書かれた自分自身のゴール達成も目指す。
ゴールカードは5種類あり、私の引いたカードは「悠々自適」と書かれていた。時間を表すタイムカードを15枚以上集めることがゴールだった。
各参加者には最初、3枚のプロジェクトカードと、12枚のタイムカード、お金を表す5枚のマネーカードが配られた。
プロジェクトカードは、経済、社会、環境に対応した3色のカードが計80枚あり、「大都市への一極集中促進」「再生可能エネルギーへの切り替え」などのプロジェクト名や実行するのに必要なマネーとタイム、得られる報酬、プロジェクトによって変わる世界の状況メーターの数値が記載されている。カードは他の参加者と交渉して交換が可能だ。
ゲーム開始とともに、私はまず「先立つものは金だ!」と、支払った以上のマネーが手に入る「大都市への一極集中促進」を実行。どのプレーヤーも初めは、他の参加者と相談・交渉することなく手持ちのプロジェクトを次々と実行した。
全て「5」から始まったメータ…
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March 21, 2020 at 06:00AM
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