「SDGs」に取り組み、スタッフの7割が障害者
口コミで人気が高まる「久遠チョコレート」。国内34店舗のほか、百貨店催事などで販売している(写真:ラ・バルカグループ)
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。
そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。
ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。
北は北海道から、南は九州まで
運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。
拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。
売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)
実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。
ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
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February 11, 2020 at 03:50AM
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