平成初期から中期に小学生だった、現在30代後半から40代前半の読者だと、小学館から発行されていた『ミニレディー百科』にピンと来る人も多いかもしれない。
『ミニレディー百科』(写真:筆者撮影)
『ミニレディー百科』は、おしゃれや料理、占いなど、趣味に関する情報がたくさん詰まった、少女向けの百科事典シリーズだ。
中でもクッキングは、マカロニサラダやカスタードプリンなどの当時の小学生にとっては、オシャレなレシピが載っており、人気のテーマだった。
少女漫画にはクッキングレシピの付録も
また『なかよし』や『りぼん』などの少女漫画には、付録としてクッキンングレシピが付くこともあった。
当時の付録をパラパラとめくると、バレンタインはもちろん、夏休みには冷たいスイーツなどと、季節ごとのイベントに向けて、気軽にチャレンジできそうな内容のレシピが豊富に載っている。
少女漫画に付いてくるお菓子レシピの付録(写真:筆者撮影)
このほか、クッキングをテーマとした少女漫画の連載や、『nicola』や『melon』などのジュニア雑誌でも、シーズンごとにクッキングの特集が組まれていた。
平成の女子に大人気だった、ジュニア雑誌(写真:筆者撮影)
この当時は学校でも、家庭科の授業で調理実習の時間があったが、そうではない「自分の好きなものを、友達や誰かに向けて料理をする」ということが、当時の小学生には何よりも楽しかったのかもしれない。
また料理が上達するというよりも、友達とシェアすることの楽しさも、お菓子作りが流行った理由の1つだろう。平成後期の小学生が作っていたお菓子のレシピは、友達と分けるために大量生産できる簡単な内容だった。
簡単レシピ、大量生産で定番のクッキー(写真:筆者撮影)
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