出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一、以下「当社」)は、国立大学法人神戸大学発のベンチャーで、先端バイオテクノロジーを有する株式会社バッカス・バイオイノベーション(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:丹治 幹雄、以下「バッカス社」)へこのたび出資しました。当社はバッカス社と協働し、バイオ燃料やバイオ化学品などの生産に活用可能なスマートセル※の開発に取り組みます。
- ※スマートセル
- 遺伝子改変技術と情報解析との組み合わせにより、目的物生産量を最大化した生物・細胞
近年、バイオテクノロジーと再生可能な生物資源等の利活用による持続可能な経済社会の実現を目指す動きが加速しており、日本政府も「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を目標としたバイオ戦略を推進しています。
こうした中、バイオとデジタルとの融合技術は産業分野への応用がされてきており、その一例が「微生物を利用したものづくり」です。「微生物を利用したものづくり」は、バイオマス、CO2などの原料活用が可能で、持続可能な社会へ寄与できる技術です。有用物質の大量かつ高効率な製造を可能とするスマートセルはその鍵として、さらなる開発が期待されています。出資先のバッカス社は、最先端のスマートセル開発技術を保有し、遺伝子の設計から微生物の育種、生産プロセスのスケールアップまで一括したサービスの提供を行うベンチャーです。
当社が2022年に設立した先進マテリアルカンパニーでは、高機能材事業の重点領域の一つとして「バイオ・ライフソリューション」を設定しており、当重点領域における具体施策の一つが「微生物を利用したものづくり」です。今回の出資を契機に、当社はバッカス社と2023年度下期を目途に共同開発契約を締結し、バイオ燃料やバイオ化学品などの生産に活用可能なスマートセルの開発を協働で行います。
当社は2022年11月に発表した「中期経営計画(2023~2025年度) 」において、下記3つの事業領域の社会実装を通じ、事業ポートフォリオ転換を推進することを表明しました。
本取り組みは当社が掲げる2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けた3つの事業領域のうち「多様な省資源・資源循環ソリューション」の社会実装に向けた取り組みと位置付けています。当社は「微生物を利用したものづくり」への取り組みを通し、持続可能な社会の実現に貢献します。
■株式会社バッカス・バイオイノベーション概要
- 所在地
- 兵庫県神戸市中央区港島南町6丁目3番7
- 代表者
- 代表取締役 丹治 幹雄
- 設立
- 2020年3月18日
- 事業内容
- 統合型バイオファウンドリ
- DBTLバイオファウンドリ事業(超高速微生物育種)
- DBTL基盤要素技術活用事業
- 自社プロダクト開発事業
- スケールアップ・プロセス開発事業
からの記事と詳細 ( 持続可能な社会の実現へ貢献するスマートセル開発に向け、神戸大学発 ... - 出光興産 )
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