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Thursday, October 20, 2022

帯状疱疹ワクチン接種に入院減少効果を確認 - 日経メディカル

 ニュージーランドWellington大学のJames F. Mbinta氏らは、帯状疱疹(HZ)に対する弱毒化生ワクチン単回接種の有効性を検討する後ろ向きコホート研究を行い、ワクチンの使用により、HZによる入院と帯状疱疹後神経痛(PHN)による入院のリスクが減少していたと報告した。結果は2022年9月26日のLancet Regional Health Western Pacific誌電子版に掲載された。

 HZの主な危険因子は、高齢と免疫抑制状態だ。HZと関連する合併症は、高齢者にとって大きな負担となる。HZ後の患者の5~30%にPHNが発生し、患者は長期に持続する疼痛に苦しむことになる。また、ウイルスの再活性化が三叉神経の眼枝に及ぶと、眼部帯状疱疹で失明につながる可能性もある。

 ニュージーランドでは2018年4月に、50歳以上の人に対する弱毒化生帯状疱疹ワクチンの単回接種を承認し、65歳以上の人は無料で接種できることにした。また、4年間のキャッチアップ期間を設けて、66~80歳の高齢者もカバーした。そこで著者らは、後ろ向きマッチドコホート研究を行って、HZに対する弱毒化生ワクチン単回接種のHZとPHNに対するリアルワールドでの効果を検討することにした。

 ニュージーランド保健省のデータベースから、2018年4月1日から2021年3月31日にこのワクチンを接種した人の情報を調べた。接種者1人に対して、ワクチンを受けていない人の中から、年齢・性別・社会経済的貧困指数をマッチさせた対照群をランダムに2人選び出した。

 主要評価項目は、HZによる入院とPHNによる入院とした。副次評価項目は、これらの入院と、外来でアシクロビルバラシクロビルの治療を受けたHZとした。危険因子として、免疫抑制状態と癌、慢性的な併存疾患(COPD、肝疾患、糖尿病、腎疾患、心血管疾患、自己免疫疾患)の状態を調べた。追跡期間は、ワクチン接種日から2021年3月31日の終了予定日までとした。

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