米証券会社ＢＴＩＧによると、銀行や住宅建設業者、輸送会社といった米経済動向に左右されやすい景気敏感株は、より幅広い株式市場に対して苦戦しており、リスクの高い業種に資金を投じることに投資家が依然ためらいを感じている証拠だという。
Ｓ＆Ｐ500種株価指数はロシアによる２月24日のウクライナ侵攻以来８％回復した。ただ、世界経済の行方がなお懸念される中で、公益株や不動産など比較的安全とされる業種が今年、景気敏感株をアウトパフォームしており、最近の指数反騰が持続するか疑念が強まっている。ＢＴＩＧは顧客向けリポートで米国株に幅広く慎重な見方を維持する考えを示した。
ＢＴＩＧのチーフ・マーケットテクニシャン、ジョナサン・クリンスキー氏は「３月下旬のラリーは相場下振れの勢いを打破したが、今のところそれを反転させるには至っていない」と指摘。「規模やスピードを見て多くの強気派が底入れと宣言した。確かにそうかもしれないが、水面下を見れば、市場はかなり慎重なメッセージを発している」と分析した。
公益事業と不動産投資信託（ＲＥＩＴ）の最近のラリーは、米国債利回りの急上昇と同時進行した。先週はイールドカーブの主要部分である２年債と10年債で利回りが2019年以来初めて長短逆転。いずれリセッション（景気後退）に陥るとの懸念を引き起こした。
利回りを求める投資家は、配当が高めでキャッシュフロー（現金収支）が安定している公益企業やＲＥＩＴに投資する傾向がある。しかし、銀行は逆イールドでは預貸利ざやが圧迫されかねないため苦戦している。
原題：
Trouble Is Brewing Under the Stock Market’s Surface, BTIG Says（抜粋）
からの記事と詳細 ( 米株式市場、水面下でかなり慎重なメッセージ発信－ＢＴＩＧ - ブルームバーグ )
https://ift.tt/OoWjImL
No comments:
Post a Comment