2022年3月12日 スペシャリストの視点
まだまだコロナ禍が持続する2021年の年末から立て続けに2人の医師の尊い命が奪われるという事件が発生してしまいました。同年12月17日に大阪で起こった大阪市北新地ビル火災においては被疑者を含む27人が命を落としていますが、その中にはメンタルクリニックを開業していた40代の医師が含まれています。この火災による被害者の数は21世紀以降の日本において3番目に多い1)ことも相まって、社会が受けたインパクトは計り知れないものでした。被疑者が死亡した今となっては、刑事責任を問うことができないこともあってクリニックや医師に対しての動機を含めた事件の全容を解明することは困難となっています2)。犯行動機を含めた実態調査は治安対策としても重要視されており3)、今後同様のリスクから医療従事者を護る有効な手立てを講じることにつながるだけに大きな不安を残すことになっています。...
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