同社が主導し、ザ・フューチャー・ラボラトリー(TFL)と共同で、カクテルのトレンドを予測するもの。2022年は、プレミアムカクテルと缶カクテル、天然素材と低アルコールやノンアルコール(No Lo)飲料、柑橘類やスパイスが効いた味が求められる一方、持続可能性に引き続き重点が置かれるという。
【プレミアム志向】
上質な飲酒体験を追求する新しい愛好家の間で、質にこだわる楽しみ方が広まりつつある。缶入りプレミアムカクテルなど、各種スピリッツのカテゴリーで、プレミアム化の新たな波が起きている。世界のバーテンダーの50%が、「より高級なドリンクが飲まれるようになっている」と報告。パンデミックが始まって以来、バーの顧客の行動が変化したことを表している。
バーテンダーと消費者は、テキーラ、バーボン、コニャックに強い関心があり、これらカテゴリーのプレミアム性、希少性、小規模生産という特質が興味と欲求を駆り立てている。テキーラのイメージは、パーティーで飲むスピリッツからじっくり味わう高級酒へと変わり、カクテルベースとしての需要も高まっている。また、メスカルも少量生産の希少性から人気が急上昇している。
【デジタルな飲酒体験】
カクテル愛好家は引き続きスピリッツを宅配で購入し、自宅にいながらカクテルを家で作る方法を習得。アメリカでは5割、イギリスでは43%の家庭にカクテルシェーカーがあり、世界のカクテル愛好家の47%は今後も家庭内でカクテルを楽しむだろう。eコマースの成長の大部分は米国がけん引しており、米国の消費者の65%以上がアルコール飲料の購入にオンラインサービスを利用している。
【持続可能性の追求】
消費者が求めるのは、本物の社会的変化をもたらす革新的でエシカルな長期的ソリューションだ。消費者は利便性への欲求と持続可能なソリューションの追求のバランスを模索していることから、超地域密着型の商品提供が主流となるだろう。
リサイクル可能や廃棄物ゼロといったコンセプトのカクテルが、サステイナブルな行動を後押ししている。多くの人がエシカルな原料を使ったよりサステイナビリティの高いスピリッツに対して高いお金を払うことをいとわないため、2022年はスピリッツの製造方法に焦点を当てたイニシアチブの増加が見込まれる。
〈ノン・ローアルコールの新たな潮流、新しく驚きある体験も選択の要素に〉
【飲酒習慣の再考】
節酒に関心を持つ消費者が増加し、アルコールを飲まない日と飲む日をうまく切り替えている。ノンアルコールや低アルコール(No Lo)のカクテルを飲む人は、世界で前年比58%増となった。また、79%が「No Lo」の選択肢を増やしたいと考えている。
節酒への新しい柔軟なアプローチを探す一方、飲酒するときにはユニークなカクテルやスピリッツを好む傾向が見られる。
「意識を持った飲酒」という考え方は2022年、ナチュラルなものを選ぶ流れにも影響するだろう。カクテル愛好家の半数が、フレッシュフルーツやハーブといった天然素材をカクテル選びの際の条件としており、このトレンドは新興市場の飲酒者の動向にも影響し始めている。
【変革の時期】
世界各地で人との交流が抑制されていたことから、2022年には「あらゆる瞬間をもっと意味のあるものにしたい」という意識を持つ人々が、カクテルを味わう際にも、うれしい驚きを期待している。6割の人が、バーやクラブ、レストランでカクテルを選ぶ際、新しいことや変わったことが重要な要素になると回答。この需要に応えるブランドの体験型ポップアップなどが店舗に顧客を誘導するだろう。
バカルディ社エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高財務責任者トニー・レイサム氏は、「2022年に人々は、“あらゆる瞬間を大切にしたい”という強い願いを持っている。当社のプレミアムスピリッツ・ブランドの原動力は、こうした願いを叶えることにある。今、世界が必要としていることは“ニュー・ノーマル”への回帰ではない。当社は、これまでとは異なる、新しくて普通でないものを創り出し、自らの役割を果たしていく」とコメントしている。
〈酒類飲料日報2022年1月17日付〉
からの記事と詳細 ( カクテルトレンドは「プレミアム」「ナチュラル」「持続可能性」/バカルディ・カクテル・トレンド・レポート2022 - 食品産業新聞社 )
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