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Thursday, September 30, 2021

金正恩氏、南北連絡線を「10月に復旧」 韓国の変化を条件に - BBCニュース

North Korean leader Kim Jong Un delivers a policy speech at the second-day sitting of the 5th Session of the 14th Supreme People"s Assembly

画像提供, Reuters

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は29日、最高人民会議(国会に相当)で、8月から途絶えている韓国との重要な通信ホットラインを10月初めに復旧させる意向を明らかにした。同国国営の朝鮮中央通信(KCNA)が30日に伝えた。

金氏は同会議の第14期第5回会議2日目に演説。アメリカに関しては、北朝鮮に対する「敵視政策」を変えることなく対話を提案していると非難した。

KCNAによると、金氏は「今、米国が『外交的関与』と『前提条件のない対話』を主張しているが、それはあくまでも国際社会を欺き、自らの敵対行為を覆い隠すためのベールにすぎず、歴代の米政権が追求してきた敵視政策の延長にすぎない」と述べた。

一方で、韓国に対しては条件付きの和解を提示したという。

金氏はまた、「関係悪化で断絶させた北南通信連絡線を10月初めから再び復元する意思を表明」しつつ、「北南関係が回復され新しい段階へ発展していくか、引き続き今のような悪化状態が持続するかは、南朝鮮当局の態度いかんにかかっている」と述べという。

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KCNAによると、与正氏は同日付の談話の中で、「自らの行動の当為性と正当性は美化し、われわれの正当な自衛権行使にはあくまで言い掛かりをつけて罵倒しようとするこのような二重的で、非論理的な偏見と悪習、敵対的な態度は捨てなければならない。このような先決条件が整ってこそ、互いに対座して意義のある終戦も宣言」できると述べた。

朝鮮戦争は1953年に休戦となったが、平和条約は締結されていないため、南北は形式上は戦争状態にある。

南北の通信ホットラインは過去数年間で度々、断絶と復旧を繰り返してきた。

北朝鮮は南北首脳会談が失敗に終わった後の2020年、双方の連絡を改善するために南北軍事境界線沿いの北朝鮮・開城に建設されていた南北共同連絡事務所を爆破した。

なぜこのタイミングで

BBCのローラ・ビッカー・ソウル特派員は、金氏がこのタイミングで韓国との和平を目指そうと決断した理由は複数あると指摘する。

まず、今年の米韓合同軍事演習が終わったことが挙げられる。21日には、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が米ニューヨークでの国連総会で、朝鮮戦争を公式に終わらせるための話し合いを呼びかけた。

あるいは、深刻な経済難が続く北朝鮮にとって、外交を開始するには完ぺきなタイミングだったのかもしれない。金氏は制裁緩和を強く望んでいるだろうし、新型コロナウイルス対策の国境閉鎖がすでに深刻な状況に拍車をかけているからだ。

それに、韓国の大統領選が目前に迫っていることも関係しているかもしれない。文氏の後任が、同氏ほど熱心に対話してくれる保証はまったくない。

軍拡競争

最高人民会議では、与正氏が自身の最高位職となる国務委員に選出された。

観測筋は、北朝鮮側に兵器開発のスピードを緩めるつもりがないことの表れだと指摘している。

アメリカは核兵器の放棄を求めており、ジョー・バイデン米政権との関係は緊張に満ちている。

それでも北朝鮮は、自衛に必要なものだとして新たな兵器システムの開発を継続する姿勢を示そうとしているようだ。

北朝鮮はまた、韓国に対しても、軍事活動に関して二重基準を設けていると繰り返し非難している。

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