ロバート・ルービン元米財務長官は28日、米インフレ率が高止まりする「大きなリスク」が存在するとの見方を示し、政策当局者に対し注意を払って過熱を回避するよう呼び掛けた。アスペン・アイデアズ・フェスティバルのオンラインイベントで語った。
ルービン氏はラリー・サマーズ元財務長官が新型コロナウイルス禍に対応する巨額の経済対策の影響で最近の物価上昇が収まらない可能性があると警鐘を鳴らしたことを称賛。その上で「米経済は力強い」と述べ、インフレが一過性の可能性はあるものの「持続する大きなリスクが存在する」と指摘。「投資家と政策立案者の双方の立場で私は慎重なバイアスを持つだろう」と語った。
クリントン政権でルービン氏の後に財務長官を務めたサマーズ氏は今年に入って、米政策当局者が悪性のインフレを招く危険を冒していると警告を発してきた。同氏は年末時点のインフレ率が5%に「かなり近く」なるとの見通しを示している。
サマーズ氏、年末時点の米インフレ率5%に「かなり近く」なるだろう
ただサマーズ氏がバイデン大統領の経済対策の規模は「大き過ぎる」としているのに対し、ルービン氏はこれまでに成立した1兆9000憶ドル(約210兆円)規模の経済対策について「必要不可欠」と評している。
一方、現政権の当局者はイエレン財務長官を中心に、インフレは「一時的」なものにとどまるとの見解を示している。
今年5月の米総合消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5%上昇と、2008年以来の高い伸びとなった。イエレン長官は先週の議会証言で、年間インフレ率は今年末までにこの水準を下回ると予想していると述べた。
米消費者物価指数、5月は予想上回る伸び-インフレ懸念強まる (2)
原題:
Rubin Sees ‘Material Risk’ High U.S. Inflation Will Be Enduring(抜粋)
からの記事と詳細 ( ルービン氏、米インフレ率高止まりの「大きなリスク」を警告 - ブルームバーグ )
https://ift.tt/2U85izo
No comments:
Post a Comment