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Thursday, September 17, 2020

スイスに新チョコ博物館 メーカーはサスティナブルなカカオで世界をリードへ - Newsweekjapan

<フランス、ベルギーだけじゃない。チョコレート王国の最新事情は?>

スイスのチョコレートは文句なしにおいしい。飲むものだったチョコレートを固形にし、世界初のチョコレート工場がスイスにできたのが200年前のこと。それから様々な技術や商品が発展してきた。

スイスは、大のチョコ好きの国として知られる。スイスのチョコメーカー17社(大量生産している業者)が加盟する団体チョコスイスによると、2019年の1人当たりの年間チョコ消費量は10.4kgだった。近年、この数値が少し減少傾向にあるとはいえ、世界的にみればトップクラスで日本の約5倍も消費している。

巨額を投じた、大手リンツの新チョコ博物館

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開館セレモニーには、リンツのアンバサダーであるテニスのロジャー・フェデラー選手も出席した  Lindt & Sprüngli/Keystone/Alexandra Wey

9月13日、そんなスイスに、日本でも親しまれているリンツチョコレートがチューリヒ湖沿いの本拠地に博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」をオープンした。116億円以上を投入し、建設に3年かけた。以前、ここには大型直営店があり、チョコの歴史を知りテ―スティングもするチョコツアーも行われていたが、それがバージョンアップしたのがこの博物館だ。

入場料・大人約1700円(子どもや学生など各種割引あり)で、チョコの世界について詳しく学ぶことができる。チョコ作り教室も毎日開催(別料金)、カフェと世界最大のリンツショップが併設し毎日営業している。

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博物館「リンツ・ホーム・オブ・チョコレート」外観 LINDT UND SPRUENGLI/KEYSTONE/Alexandra Wey

新型コロナウィルスの影響で今春の開館が延期されたため、リンツファンはとりわけ喜んでいるかもしれない。チューリヒ市街地から電車やバスでのアクセスがよく、国内外の人たちから新名所として人気を集めるだろう。

リンツ・チョコレート・コンピテンス財団(リンツが最近作った財団)がこの博物館を作った目的は、リンツのためだけでなく、スイスのチョコ王国という名声を長期的に確実に保っていくためだという。

博物館で、スイスのチョコ作りについてもっと多くの人たちに知ってもらい、併設した研究施設は、チョコ製造者や研究所や大学にレシピの開発や製造過程の最適化のために活用してもらうことで、スイスのチョコ業界全体がさらに発展していけると見込んでいる。

リンツは、スイスの観光スポットとして名高いルツェルン市でも、2014年夏からチョコツアーを実施している。スイス交通博物館内にあり、こちらは電動カートに乗り、バーチャルな世界でチョコ生産について学べる。

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