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Sunday, February 16, 2020

社説 コンビニ改革 持続可能な経営へ脱皮を - 信濃毎日新聞

 現場に無理を強いる体質を変えていけるかが問われている。

 人手不足に悩む加盟店オーナーとフランチャイズチェーン本部の関係悪化が問題となったコンビニ業界である。

 経済産業省の検討会が、各本部に加盟店の支援強化を促す報告書を公表した。画一的な24時間営業の見直しや、上昇する人件費の一部を本部が負担する仕組みの導入などを求めている。

 いつも開いている安心感や統一の品ぞろえで支持を得てきたコンビニは、転機を迎えている。店舗数は飽和に近づき、過当競争やアルバイトの確保難でオーナーの負担が増えたことが背景にある。

 本来なら、国が介入するより前に各社が自主的に対応すべき問題だった。競争にばかり目が行き、オーナーの苦悩と向き合えていなかったのではないか。

 2019年末の主要コンビニの数は前年末比0・2%減の5万5620店。初の減少となった。

 コンビニは社会に欠かせない存在になっている。飲食料品の購入に限らず、宅配便や公共料金の取り扱いなど幅広いサービスが受けられる場所として浸透した。近年は、災害時の物資供給拠点としての役割も期待されている。

 各本部は身を切る加盟店支援を求めた今回の報告書を重く受け止め、持続可能なビジネスモデルへの脱皮を目指さねばならない。

 大阪のセブン―イレブン加盟店オーナーが昨年、本部の指示に反し独自に時短営業を始めたのをきっかけに注目が集まった。本部の厳しい姿勢が批判を浴びた。

 批判を踏まえ、各社は一部店舗での時短営業や元日の休業実験などの取り組みに着手している。

 改善の鍵になりそうなのが、店舗運営の多様性である。

 コンビニはこれまで、各チェーンの下で営業時間や商品、価格などを厳しく統一してきた。市場が拡大する時代にはそれが信頼を獲得し、競争力向上に役立った。今後は、個々のオーナーや地域の状況を運営に反映させることも認めていくべきではないか。

 賞味期限の迫った商品の値下げ販売を積極的に認めれば食品ロスの削減につながるなど、現場での工夫が生きることも多い。

 経産省が1万人に行った昨年7月のアンケートでは、一律の深夜営業が「必要」としたのは1割以下だった。消費者も便利さを求めているだけではない。

 消費者との接点である現場との対立が続くようでは、社会基盤としての機能も果たせなくなる。

(2月17日)

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February 17, 2020 at 07:27AM
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