この数年、中国大都市部のショッピングモールが大きく変貌を遂げている。Eコマースからスタートした新興ブランドが実店舗を構え、子供をターゲットとした教育系のサービスが目立つようになってきた。背景には、デジタル化、消費水準の高まり、そして過熱する教育熱という3つのトレンドがある。
2018年、中国の小売総額に占めるEコマースの比率は23%に達し、中でも大都市部ではその比率はさらに高いという(参考記事「『割り切り』と『作りこみ』で物流問題を解消するスタートアップ」)。大手ECサイトの「天猫(TMALL)」や「京東(JD.com)」、デリバリーサービス大手の「美団」など、Eコマースの普及で誰もが自宅と職場から商品を発注できるようになり、人々もそれを使い倒している。
それでもここ数年、中国では年間900カ所以上の大型ショッピングモールの建設が続いている (下の表)。20年は減速すると予測されているが、それでも874カ所の建設が予定されている。特に、北京・上海・広州といった中国最大規模の都市を意味する「第一線都市」ではなく、多くの省の省都を含む「第二線都市」での建設が持続する見込みだ。
既にEコマースが前提となった中国社会において新たに建設されるショッピングモールは、これまでの設計やテナントとは大きく異なる狙いを持つことになるだろう。特に課題となるのは、いかに人をショッピングモールに引き込み、消費者の新たなニーズに応え、そしてスマートフォンでの決済やサービス選択にどう対応するのかという問題である。
中国国内のショッピングモールテナント情報サイト「赢商大数据」を見ると、一般的なアパレルブランドのほかに、「新興ブランド」と「子供・親子向け」テナントのランキングが公開されている(下の表)。新興ブランドについては、19年第2四半期ではデリバリーカフェ、生鮮スーパー、VR体験など、バラエティーに富む構成となっている。
ネットとリアルが融合した顧客体験を構築
中国ではウィーチャットやアリペイといった、いわゆる「スーパーアプリ」を通じて、キャッシュレス決済だけでなく、タクシー配車やチケット購入などが可能だ。さらにそのプラットフォームを介して、簡単に第三者のサービスが展開できるようになっている(参考記事「上海で実感! ウィーチャットのミニプログラムが顧客体験を一変」)。
18年1月に北京に1号店を展開し、わずか1年で22都市2000店舗まで拡大したデリバリーコーヒー「瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)」は、デジタル化に対応した喫茶サービスを展開している。アプリから発注し、自ら受け取りに行っても良いし、あるいは物流大手の「順風」がオフィスやホテルまで届けてくれるサービスである(参考記事「スタバを脅かす『ラッキンコーヒー』に日本人が学ぶべき教訓」)。路面店だけでなく、既に175店舗をショッピングモール内にも展開している。
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