県内の景気について、日銀山形事務所は、「一部に弱さが見られるものの、基調としては緩やかに持ち直している」として、判断を据え置きました。
日銀山形事務所は、４月下旬から先月中旬にかけての統計や企業への聞き取りをもとに「金融経済概況」を発表しました。
それによりますと、「個人消費」は、新型コロナの感染症法上の位置づけが５類に移行し、宿泊や飲食の需要の回復が続いていることなどから、「緩やかに回復している」としました。
また、「住宅投資」は、３月の持ち家や貸し家の新築戸数が前の年の同じ時期を上回ったことなどから、「下げ止まりつつある」としました。
一方で、「生産」は、在宅勤務者向けのパソコン需要の一巡に伴い半導体の需要が減っていることなどから、「持ち直しの動きが足踏みしている」としました。
こうしたことなどから全体としては「一部に弱さが見られるものの、基調としては緩やかに持ち直している」として、判断を据え置きました。
日銀の景気判断はことし２月の発表で１１か月ぶりに引き下げられましたが、それ以降は３か月連続で据え置きとなっています。
先行きについて日銀山形事務所は「賃金が上がる一方で物価も高騰しているため、個人消費の回復傾向が持続するのかどうかや、海外経済の回復ペースが鈍っていることで県内企業の生産に影響がないかどうかを注視していきたい」としています。
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