聞き手/安達 功(日経BP 総合研究所フェロー)
国際基準にのっとってサプライチェーンにおける行動規範を改訂し、取引先の調査を進める。環境や人権などサステナビリティに配慮した事業を通じて、社会価値向上と株主価値向上に努める。
経営計画におけるサステナビリティと環境関連目標の進捗状況を教えてください。
中島 篤(なかじま・あつし)
三菱地所 代表執行役 執行役専務
1986年三菱地所入社、2015年執行役員兼ロックフェラーグループインターナショナル取締役社長兼CEO、18年三菱地所執行役常務、22年4月代表執行役 執行役専務、同年6月取締役兼代表執行役 執行役専務。経営企画部、サステナビリティ推進部担当、22年6月より現職(写真:髙田 浩行)
中島 篤 氏(以下、敬称略) 2020年1月に長期経営計画の一環で、Environment、Diversity & Inclusion、Innovation、Resilienceという4つの重要テーマなどを盛り込んだ「Sustainable Development Goals 2030」と、50年の在りたい姿を示した「Sustainability Vision 2050」を制定しました。当社グループの基本使命と持続的成長の実現に向けて、社会価値向上と株主価値向上を両輪に据えた経営を実践しています。
環境関連の目標は22年3月に大幅に上方修正しました。30年に19年度比でCO₂排出量をスコープ1、2で70%以上、スコープ3で50%以上を削減し、50年にネットゼロを達成します。21年度には、東京の大手町・丸の内・有楽町エリアを中心に再生可能エネルギー電力を導入しました。22年度中に都内と横浜市内で所有する全ての物件を再エネ電力に切り替え、25年に100%達成を目指します。
ダイバーシティ&インクルージョンでは、女性管理職比率を50年に40%にする目標に向けて、新卒やキャリア採用を強化し女性社員比率40%超に高める他、環境整備により男女ともに育児休業取得率100%を目指すなど改善を図っています。
サプライチェーンマネジメントに力を入れています。
中島 国内外でESG経営に対する関心が高まり、環境や人権の課題は当社だけで対応するには限界があります。サプライチェーンにおけるリスクマネジメントは事業の持続可能性に必要不可欠です。NGOや有識者との対話を強化し、当社の取り組みや企業姿勢を共有すると同時に、サステナビリティ課題を発見するための対応策を講じています。
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