2025年大阪・関西万博を運営する「日本国際博覧会協会」(万博協会)は、万博のシンボルとして会場中央に建設する木造の大屋根について、資源を有効活用するため、閉幕後に解体した木材を民間に売却する方針を決めた。参加国・地域のパビリオンも資材を再利用し、国連が掲げる「
大屋根は環状で1周2キロ、幅30メートル、高さ12~20メートルで、来場者が屋根の上と下を歩ける構造にする。建設費は350億円。完成すれば、世界最大級の木造建築物となる。
柱には欧州産のアカマツ、
また、参加国・地域のパビリオンのうち、万博協会が建設する約40については、万博後も資材をできるだけ活用する方針で、引き取りを希望する自治体や企業が登録できるマッチングサイトの開設を検討している。参加国・地域が自前で建てる約50のパビリオンについても、再利用しやすい設計や資材の使用を呼びかける。
SDGsは15年の国連サミットで採択され、持続可能でよりよい社会を目指すため、資源やエネルギーなどの分野で17の目標を掲げる。万博協会は、世界の課題解決を目指す万博の開催意義に沿うとして、SDGsの達成に向けた様々な取り組みを打ち出す方針だ。
万博協会の永見靖・持続可能性部長は「資源を循環させるという未来を参加者と一緒につくるため、資材を再利用する工夫を考えていきたい」と話している。
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