オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁は9日、ロシア軍のウクライナ侵攻で生じる新たな供給ショックが、高インフレを長引かせるとの見通しを示し、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート誘導目標の年内引き上げは「妥当なように思われる」との認識を明らかにした。
ロウ総裁は豪経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー主催のビジネスサミットで 講演し、豪中銀はキャッシュレートを過去最低の0.10%から引き上げる前に今後のデータの評価に時間をかけることができると述べ、忍耐強い金融政策スタンスをあらためて示唆した。基調インフレ率が目標レンジ内にとどまり、賃金の伸びがなお鈍いことを理由に挙げた。
豪中銀、政策金利据え置き-ウクライナ危機が新たな不確実要因
ロシアのウクライナ侵攻については、「何よりまず人間にとって悲惨な出来事だが、世界経済にとっても新たな大きなリスクだ。影響の全容を知るのは難しいが、今の見方からすれば、主な経済的影響はおおむね商品価格の上昇に起因する」と語った。
豪中銀が特に注視する問題として、サプライサイドの価格ショックの持続性とウクライナ情勢がこうしたインフレ圧力をどこまで増大させるか、豪州の労働コストの推移を挙げた。
総裁の他の主な発言は次の通り。
- 長く待ち過ぎるリスクと早めに行うリスクを認識
- 新たな供給ショックはCPIを目標上回る水準に押し上げ
- インフレが持続的に目標レンジ内にある状況にはまだない
- インフレリスクが上振れしたのは確か
- より高いCPIが持続するには3%上回る賃金の伸び必要
- 一時的な高インフレの時期を大目に見ることは可能
原題: RBA’s Lowe Says Rate Increase Later This Year Is ‘Plausible’ (1)(抜粋)
(総裁発言の詳細を追加して更新します)
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