[東京 12日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は12日に開いた支店長会議で挨拶し、国内の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)について、エネルギー価格の上昇を反映してプラス幅を緩やかに拡大していくと述べた。景気については、新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるものの、基調としては持ち直していると指摘。当面はコロナの影響を注視し、必要であれば躊躇なく追加緩和すると改めて強調した。
黒田総裁は物価について、目先、プラス幅を拡大した後は「一時的な要因による振れを伴いつつも、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを背景に、基調としては徐々に上昇率を高めていく」との見通しを示した。
黒田総裁は、2%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで長短金利操作付き量的・質的金融緩和を継続すると表明。マネタリーベースは、コアCPIの前年比上昇率の実績値が安定的に2%超えるまで拡大方針を継続するとした。政策金利については、現在の長短金利の水準またはそれを下回る水準で推移することを想定しているとした。
日銀は昨年12月、新型コロナウイルス対応特別プログラムを縮小した上で期限を今年9月末まで半年間、延長することを決めた。黒田総裁は「企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていく」と述べた。
日銀は当初、支店長会議を東京の本店で対面形式で開催する予定だったが、新型コロナの感染が再び急増したため、テレビ会議形式に変更した。
(和田崇彦)
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