東京大の児玉龍彦名誉教授らは2日、新型コロナウイルスの感染者は症状によって体内にできる抗体の量が違っていたと発表した。重症患者は抗体の量が少なく、症状が重くなるほど減っていた。病原体を排除する免疫が暴走する「サイトカインストーム」が起きたため、抗体を作る働きが弱まったとみている。
抗体は体内にウイルスなどが侵入すると、免疫の働きによって作られる。児玉名誉教授は「重症患者には免疫を抑える薬の投与が妥当だと証明する結果になった」と説明する。
東大や阪大病院など6つの医療機関などで、1万5772件の検体を調べた。血液に含まれる抗体の量は軽症の患者では少なく、酸素吸入が必要な中等症になると多くなった。症状が重くなると減り、体外式膜型人工肺(ECMO)をつけた患者の抗体の量はさらに少なかった。
様々な抗体を調べたところ、新型コロナの再感染を防ぐとされるタイプは150日以上持続することがわかった。「抗体の寿命が長く、ワクチン開発に希望が持てる」と児玉名誉教授は話している。
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September 02, 2020 at 03:07PM
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新型コロナ:新型コロナ、重症者ほど抗体少なく 1万6千人調査 - 日本経済新聞
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