
健康効果を訴求したチョコレートの人気が高まっている。しかし、チョコレートは「太る」「鼻血が出る」「虫歯になる」と幼いころに刷り込まれた世代は「チョコレートが健康にいい」といわれてもにわかに信じ難い。特集『100年に1度の激変!チョコレート市場』(全9回)の#6では、チョコレートにまつわる俗説の真相を解説する。(ダイヤモンド編集部編集委員 長谷川幸光) 【「チョコレート販売金額の推移」など図版はこちら】 「週刊ダイヤモンド」2020年6月13日号の第2特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。 ● チョコレート市場は 10年で35%成長 急速に成長するチョコレート市場。特に伸びているのが健康効果を訴求した「高カカオチョコレート(以下、高カカオ)」だ。しかしチョコレートと健康が結び付かない人も多いのではないだろうか。 嗜好品ながらも人々の生活に定着したチョコレート。2019年のチョコの生産数量は前年を下回ったものの、生産単価が上がったことにより、生産金額、小売金額共に前年を上回った(全日本菓子協会)。 お菓子の中でもチョコレート市場の成長率は突出しており(本特集#1『チョコ市場は10年で35%成長!日本は世界3位の消費大国だった』参照)、少子化による市場の縮小懸念もどこ吹く風だ。
中でも目を見張る成長が、健康効果を訴求した「高カカオ」である。2010年度の18億円から2019年度には206億円へ、実に1144.4%と極めて大きな拡大を見せた。健康を気遣う大人が積極的に高カカオを食べるようになったのだ。 しかしチョコレートは「太る」「鼻血が出る」「虫歯になる」と幼い頃に刷り込まれた世代は「チョコレートが健康にいい」といわれてもにわかに信じ難い。実際のところどうなのだろうか。
● 高カカオ市場は 10年で1144.4%の急拡大 25年前まではカカオに関するエビデンスが乏しかった。しかし1995年以降、「チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム」の開催を発端に研究が進むと、チョコの健康効果に注目が集まる。メーカー側はそこに千載一遇の商機を見いだし、カカオの含有量が多い「高カカオ」の増産に踏み切った。 さらに10年ごろからの健康志向ブームに目を付けた各社の積極的なプロモーションによって、「どうやらチョコレートが健康にいいというのは本当らしい」と消費者の負の印象が消えつつあった。ところが長年、甘いチョコレートに親しんだ消費者には高カカオは「苦くてマズイ」。そのため各社は高カカオならではの香りや風味を楽しめる商品を生むべく開発にいそしみ、成長がようやく軌道に乗ってきたのである。 では、前述の説は何だったのか。カカオ豆にはチョコレートの栄養の源である豊富な油脂「ココアバター」が含まれる。しかしこの油脂は植物油脂と比較して体内に吸収されにくいのだ。となると「太る」説は、カカオを加工する際の砂糖などの甘味料が原因と考えられる。 ● チョコレートにはなぜ リラックス効果があるのか 「鼻血が出る」説は、チョコレートの栄養価の高さを表したものだといわれる。子供が食べ過ぎないようにいさめるための表現として使われていたにすぎず、実際に鼻血が出た人はほぼいないだろう。しかしカカオには「カカオポリフェノール」が多く含まれており、人体の血流を促進させる。ひょっとしたら、まったくの俗説とは言い切れないかもしれない。 「虫歯になる」説はどうだろうか。近年の研究により、カカオと虫歯の直接的な関係は明確に否定されている。驚くなかれ、それどころかカカオには虫歯を予防する働きがあるという。悪さをするのはあくまで砂糖などの甘味料。それらが多く含まれていなければ、むしろチョコレートは虫歯予防になるのだ。とはいえ歯磨きは忘れずに。 なお、カカオ豆には「カフェイン」と似た分子構造を持つ、「テオブロミン」という有機化合物が含まれる。覚醒作用が強いカフェインに対し、テオブロミンは気持ちを解きほぐし、集中力を高める。近年、耳にすることの多いチョコレートの「リラックス効果」はここから来ているのである。 Key Visual by Noriyo Shinoda, Graphic by Tatsuya Hanamoto
ダイヤモンド編集部/長谷川幸光
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June 13, 2020 at 02:00PM
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チョコ「3大悪説」の真相、太る・鼻血が出る・虫歯になるは本当?(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース
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