臨床でよく出会う症例を基に、診断・治療の要点をクイズ形式で考え、学んでいきましょう。今回取り上げるのは、『日経メディカル』2014年5月号に掲載された救急のクイズです。
患者は51歳女性。受診3週間前から咽頭痛、膝痛と弛張熱がありました。受診18日前に近医耳鼻咽喉科を受診し、咽頭炎の診断でキノロン系抗菌薬、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）を処方されました。その後、わずかに解熱傾向にありましたが、夜間に増悪する皮疹が大腿に現れたため、7日前に近医皮膚科を受診。全身性のウイルス性疾患と診断されて経過観察となりました。
しかし、以後も改善しなかったことから、当院耳鼻咽喉科を受診しました。ファイバーによる咽頭観察と造影CT検査では異常を認めなかったものの、血液検査で炎症反応高値だったため、精査目的で時間外外来を紹介受診しました。
皮疹は掻痒感を伴いませんが、こすると増悪するそうです。経口摂取はかろうじて可能です。なお、直近の海外渡航歴や家族・職場での症状集積なし。特記すべき既往歴や健診異常もありません。
受診時の大腿（左上）、上腕（左下）、体幹（右）における皮疹
からの記事と詳細 ( 51歳女性。持続する発熱、咽頭痛、関節痛、掻痒感を伴わない皮疹 - 日経メディカル )
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