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Sunday, January 29, 2023

値上がりでも 3年ぶり本格バレンタイン商戦 チョコ選びの「楽しみ」 - 産経ニュース

阪急うめだ本店の「バレンタインチョコレート博覧会2023」=大阪市北区(竹川禎一郎撮影)

2月14日のバレンタインデーに向け、バレンタイン商戦が本格化している。今年は3年ぶりに新型コロナウイルスによる行動制限がなく、各百貨店では店頭で時間をかけてお気に入りを選ぶ「楽しみ」を前面に打ち出す。一方、原材料の高騰で、チョコの価格も値上がり傾向にある。各店は有名ショコラティエが手掛けた商品や、人気キャラクターをデザインしたものなど多様に取りそろえ、購買意欲を刺激しようと工夫する。

「見て、食べて、楽しんでほしい」

阪急うめだ本店(大阪市北区)で今月20日に始まった「バレンタインチョコレート博覧会2023」。担当者が開店前の準備に追われながら期待を語った。

おとぎ話のような世界を演出。オレンジを砂糖漬けにしてチョコに浸したフランスの伝統菓子「オランジェット」にちなんだ柑橘(かんきつ)系商品など、約300ブランドが所狭しと並ぶ。

海外の有名ショコラティエから国内の若手の菓子職人までが技術の粋を込めたブランドがずらり。ショコラティエがチョコの魅力を語るセミナーも開催する。同店は「作り手の思いを伝えたい」と話す。

阪急うめだ本店の「バレンタインチョコレート博覧会2023」=大阪市北区(竹川禎一郎撮影)

今年のバレンタイン商戦は物価上昇で原材料のカカオ豆の値段が上がり、チョコの価格帯も一部で例年より高めの傾向にある。生活費全体が上がる中で、チョコを選ぶ消費者の心理は揺れ動いているようだ。

ぐるなび(東京)が女性約千人を対象に実施した調査によると、チョコ選びで重視する点は1位の「パッケージ」、2位の「ショコラティエ」などに続き、4位は「低価格」で、昨年の「高級ブランド品」と入れ替わった。一方、約8割が購入金額は昨年比で「変わらない」と答え、購入予定総額は「3千~5千円未満」が18・2%で昨年と同じく最多だった。

贈る相手の1位は「配偶者」で、昨年は「恋人、パートナー」「職場の上司や同僚」と続いたが、今年は「自分用」が2位となった。大丸梅田店(大阪市北区)の広報担当者も「最近はまず自分、それから友人らに贈ることを通じて、楽しみたいお客さまが多い」と指摘する。

阪急うめだ本店の「バレンタインチョコレート博覧会2023」=大阪市北区(竹川禎一郎撮影)

こうした傾向も背景に、同店は好きなものを追求することを意味する若者言葉「推(お)し活(かつ)」をテーマに設定。「子供に食べさせたい」「低糖質でもおいしく」などの思いを込めた商品のほか、人気キャラクターの「スヌーピー」や「ポケモン」をかたどったチョコなど、贈りたい相手をさまざまに想像して選べるように工夫した。

高島屋大阪店(同市中央区)は、感染予防をしながら会場をコロナ前の状態に戻し、1個から食べられる商品約100種類やワインとの組み合わせ体験など、会場で食べて楽しむ企画を充実。大丸心斎橋店(同)も京都の茶屋をイメージした和風バーでチョコレートカクテルを楽しめるなど、「体験型」を打ち出す。

阪急うめだ本店の「バレンタインチョコレート博覧会2023」=大阪市北区(竹川禎一郎撮影)

あべのハルカス近鉄本店(同市阿倍野区)は大阪、奈良、和歌山といった地元の日本酒や山椒(さんしょう)を使ったチョコなど生産者とのつながりを感じられる商品をはじめ、約140ブランドをそろえている。(牛島要平)

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