[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は1日、下院金融サービス委員会で行った証言で、コロナ禍からの景気回復に伴い、低所得層を中心に賃金が上昇しているとしながらも、上昇ペースはインフレ高進を招くほどではないとの認識を示した。
パウエル議長は「賃金は大幅に上昇している」と指摘。「インフレ高進を招くような問題があるペースで上昇しているとは見なしていないが、注意深く見守っている」と述べた。
このほか、財政支援のおかげで米国の景気回復は他の主要国と比べて力強いと語った。同時に、なお数百万人が失業状態にある中、FRBは最大雇用達成と物価安定の二大目標の「均衡を取る必要がある」と指摘。「FRBは現在見られる高インフレが定着しないことを確実にするために、われわれは政策措置を駆使する」と言明した。
その上で、物価が予想以上に上昇し持続する中、FRBは一連の「起こり得る結果」に対応するために政策ツールを用いる用意を整える必要があると述べた。インフレの伸びが来年下期に鈍化するという見方が大勢となっているものの、その見通しを確実視して行動する余裕はないと強調した。
FRBが着手した量的緩和の縮小(テーパリング)については、「金融市場の混乱を招くとは想定していない」とし、「経済情勢や最新の経済指標を踏まえると、テーパリング終了後も極めて緩和的な金融政策が維持される見通しで、テーパリングは非常に適切だ」と述べた。
その上で「テーパリング数カ月早く終了できるよう、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、テーパリングペースの加速を検討することが適切と確信している」という認識を改めて示した。
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