*07:34JST 30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ652ドル安、FRBの早期テーパ—終了を警戒
■NY株式:NYダウ652ドル安、FRBの早期テーパ—終了を警戒
米国株式市場は大幅反落。ダウ平均は652.22ドル安の34483 72ドル、ナスダックは245.14ポイント安の15537.69で取引を終了した。11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や11月消費者信頼感指数が予想以上に悪化したため、寄り付き後下落。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委証言での質疑応答でインフレ高進が持続する可能性を警告し、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小ペース加速の選択肢を協議することが妥当との考えを示したため売りが加速し、終日軟調に推移した。セクター別では電気通信サービスやメディア・娯楽の下落が目立った一方、唯一テクノロジー・ハード・機器が上昇。
バイオのモデルナ(MRNA)は最高経営責任者(CEO)がインタビューにおいて、既存ワクチンの新型コロナのオミクロン変異株に対する効果が弱いとの悲観的な見解を示し、下落した。競合のファイザー(PFE)やノババックス(NVAX)はそれぞれ上昇。バイオのリジェネロン・ファーマシューティカルズ(REGN)はオミクロン変異株に対する同社製のコロナ抗体カクテル治療薬の効果が低下する可能性を指摘したため下落した。衣料小売りのギャップ(GPS)やスポーツアパレルメーカーのアンダーアーマー(UAA)は、アドビの分析によりサイバーマンデーの売り上げが前年比1.4%減となったことが明らかになり売られた。
連邦議会予算事務局(CBO)は財務省の資金が12月末前に枯渇する可能性を警告した。
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■NY為替:パウエルFRB議長がQE縮小ペース加速を示唆
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円53銭まで下落後、113円70銭まで上昇し、113円12銭で引けた。パウエルFRB議長が29日に公表された上院銀行委での証言草案の中で、新型コロナの新たな変異株オミクロンが景気のリスクと指摘したことに加えて、11月シカゴ購買部協会景気指数や11月消費者信頼感指数が前月から予想以上に悪化したため、金利低下に伴うドル売りが優勢となった。その後、パウエル議長が証言の質疑応答で、持続的なインフレ高進の脅威が拡大しつつあると警告、インフレが一過性との文言を撤回する時期で、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小ペースの加速を協議することが妥当だとの考えを示したため、長期金利は下げ止まりドルの買い戻しに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1383ドルまで上昇後、1.1236ドルまで反落したが、1.1336ドルで引けた。ユーロ・円は128円37銭まで上昇後、127円65銭まで反落。製薬会社モデルナのCEOがオミクロンに対して既存ワクチン効果が弱いと言及し、景気回復への不透明感がくすぶりリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3367ドルから1.3195ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9158フランまで下落したのち、一時0.9267フランまで上昇した。
■NY原油:反落で66.18ドル、米量的緩和の縮小ペース加速を警戒
NY原油先物1月限は、反落(NYMEX原油1月限終値:66.18 ↓3.77)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-3.77ドルの66.18ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.43ドル-71.22ドル。アジア市場で71.22ドルまで買われたが、株安を警戒して反落。ニューヨーク市場で64.43ドルまで下落した。米量的緩和の縮小ペースは速まる可能性があることから、リスク回避的な売りが活発となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 44.47ドル -1.12ドル(-2.46%)
モルガン・スタンレー(MS) 94.82ドル -2.41ドル(-2.48%)
ゴールドマン・サックス(GS)380.99ドル -5.55ドル(-1.44%)
インテル(INTC) 49.20ドル -0.80ドル(-1.60%)
アップル(AAPL) 165.30ドル +5.06ドル(+3.16%)
アルファベット(GOOG) 2849.04ドル -73.24ドル(-2.51%)
フェイスブック(FB) 324.46ドル -13.57ドル(-4.01%)
キャタピラー(CAT) 193.35ドル -2.57ドル(-1.31%)
アルコア(AA) 46.53ドル -2.61ドル(-5.31%)
ウォルマート(WMT) 140.63ドル -2.00ドル(-1.40%)
《ST》
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