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Sunday, March 21, 2021

ミシュラン 自社タイヤ製品を2050年までに100%持続可能へ - Goo-net(グーネット)

車のニュース[2021.03.22 UP]

ミシュラン 自社タイヤ製品を2050年までに100%持続可能へ

VISIONコンセプト(イメージ) VISIONコンセプト(イメージ)

 ミシュランはフランス現地時間の2月23日、2017年に発表したVISIONコンセプト(エアレス、コネクテッド、3Dプリンティングの活用、100%持続可能原料を使用したタイヤ)の実現に向けた活動を含めて、2050年までにタイヤを100%持続可能にする取り組みを進めると発表した。

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イノベーションのスピードと品質向上図る

VISIONコンセプト(イメージ) VISIONコンセプト(イメージ)

 同社のタイヤ製品は、主原料の天然ゴムに加え、合成ゴム、金属、繊維、強化剤(カーボンブラック、シリカ)、可塑剤(樹脂)、加硫用の硫黄など、200種以上の素材で製造。
 そのうち約30%は、既に天然素材かリサイクル素材、持続可能な原材料を使用しており、これらの素材が相互作用し、同社の最先端技術によって、安全性、快適性、環境負荷低減に優れた性能を提供しているという。
 加えて同社では現在、7拠点で6,000人以上のエンジニアや研究者らが、350の専門分野で目標達成に向け、研究開発に取り組む。
 これまでに培った経験と1万件以上のタイヤ設計・製造に関する特許出願、そして革新的なテクノロジーパートナーや異業種の先駆者を積極的にまとめ、イノベーションのスピードと品質の向上を図っていくとしている。

持続可能な未来に向けた取り組み事例

4R(イメージ) 4R(イメージ)

■バイオマスブタジエン製造
2019年から、バイオバタフライ・プロジェクトを主導するアクセンス社 (本社:フランス)、IFPEN社(本社:フランス)と、石油由来ブタジエンに代わる、タイヤ製造時に利用する合成ゴムの成分として製造。木材、籾殻、葉、トウモロコシ茎葉などを原料に、年間420万トンの木材チップがタイヤ製品へリサイクルされる可能性が見込まれている。

■リサイクルスチレン製造
2020年11月にパイロウェーブ社(本社:カナダ)と提携し、廃ポリスチレン(ヨーグルトポット、食品容器、プラスチック包装など)から製造。スチレンは、ポリスチレンだけでなく、タイヤその他消費財の合成ゴム製造にも使用。最終的に、年間数万トンのポリスチレン廃棄物を、元の製品やミシュランタイヤにリサイクルすることを目指している。

■ペットボトルの再利用
キャルビオ社(フランス)が開発したプロセスで、酵素を使いペットボトルを元の純粋なモノマーに分解。使用済みペットボトルを回収し、新しいペットボトルとして再利用可能にした。リサイクルされる素材には、タイヤ製造に使用するポリエステルが含まれ、年間約40億本のペットボトルがタイヤ製品にリサイクルされる可能性が見込まれる。

■タイヤリサイクルプラントの建設
2021年2月、エンバイロ社(本社:スウェーデン)と共同で、ミシュラン初のタイヤリサイクルプラントの建設着工を発表。カーボンブラック、熱分解油、スチール、ガスなど高品質の再生材料を使用済みタイヤから回収する特許技術を開発、タイヤを100%リサイクルすることを可能とした。

■ブラックサイクル欧州共同企業体への参加
サーキュラーエコノミー(循環型経済)を推進するプロジェクトへ、資金提供によるサポートを実施。13の公的および民間のパートナーが、使用済みタイヤから新しいタイヤを製造するプロセスを設計する。

グーネットマガジン編集部

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