前回は新型コロナウイルス感染拡大に対し、私が代表を務める千葉エコ・エネルギーが企業として進めてきたBCP対策や、リモートワークへの取り組みなどについて紹介しました。
今回は、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を所有・運営し、自然エネルギーの供給と農業生産を自ら実践するという立場から現在の働き方を紹介するとともに、“アフターコロナ”の営農についても考えたいと思います。
コンサルティングと農業と
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を受け、千葉エコは全面的に在宅勤務態勢に移行しました。その後も、千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機(千葉市緑区)を中心とした自社農場での農作業は続いています。例年ですと、この4月から5月にかけては会社全体が農繁期シフトになり、農業チームを中心にした作業に加えて通常はコンサルを主業務とするメンバーも、畑作業を手伝う頻度が増えます。
まとまった人手が必要な農作業が発生する場合、事前に日程が社内チャットやメールで告知され、当日は社用車に乗り合わせるなどして現地作業に従事します。おおむね朝9時や10時頃から日没までが作業時間帯になり、暖かい時期のお昼時には、作業用ハウスの外にテーブルとイスを出してピクニックのような風景が繰り広げられます。こうした農作業日でも、顧客・案件対応などを作業用ハウス内でノートPCを使って行うこともあり、各自が自分の業務バランスを考えて取り組むようにしています。
この点は千葉エコが、各自が求められる成果さえ達成できれば、その手段や過程は問わないというスタンスを取っているが故のスタイルです。
コンサルティングにせよ農業にせよ、最終的にどのような成果を出せたかが重要であり、特に農業では農産物が収穫できても、“そこがゴール”ではありません。農産物を販売して現金化し、そこまでにかかった費用を回収して利益を得る――ここまで達成できることが成果です。
夏の暑さや冬の寒さに耐えながらどれだけ農作業に従事したとしても、農産物を売ってお金になる、売れるだけの農産物として出来上がってくることがなければ、翌年の農業に取り組むことは出来ません。農産物に対するストーリー付けとして生産過程の苦労話などが評価されることはあっても、それだけではいずれ何の意味も残らなくなってしまうところは、コンサルティング業務にも通じるところがあります。
ただ、全てのスタッフが大なり小なりソーラーシェアリングの運営を通じ、実際に農業に関わっていることで、日頃、他のソーラーシェアリングのコンサルティングに説得力を持って取り組むことができるという点も、千葉エコのユニークな点かもしれません。
在宅ワーク環境下での農業との関わり
そんなコンサルティング&農業という働き方は、緊急事態宣言を受けたリモートワークへの移行を進めた後も有効に機能しています。農業チームは変わらず農場での作業に従事しており、他のメンバーも在宅ワークに移行した上で農業チームの要請を受けたり思い思いのタイミングだったりで、農作業に入る形を取っています。
外出自粛要請が出ている状況下、自宅に籠もるばかりでは精神的にも肉体的にも疲弊してしまうため、こうした農作業は良い気分転換にもなっているように感じられます。かく言う私も、今年からスタートする生姜の作付け作業を手伝いました。
実際に手を動かして気付くこととして、農業の現場には1〜2時間くらいの短時間で行う仕事の積み重ねがたくさんあります。例えば、直売所への出荷作業だと2〜3人で2時間あれば作業が終わります。また、除草作業のように1日中やると体力的に辛い作業でも、1〜2時間であれば適度な運動として気持ちよく体を動かせます。
こうした気付きを経て感じたのが、今後は“都内に勤めながら住まい近隣の農場で働く”というような、複業・ワークシェア的なライフスタイルの可能性です。今回のコロナウイルス対策による外出自粛は、リモートワークや時差通勤などこれまで出来なかった柔軟な働き方を、あっという間に実現させました。こうした新たな働き方が浸透すれば、多くの人が農業と接点を持ちやすくなるのではないかという期待があります。
アフターコロナの社会を見据えて
緊急事態宣言後に経済産業省などからの通知もあった通り、電力など社会インフラを支える企業には事業継続が要請され、同時に農業もまたこの社会情勢下で食料需要を満たしていくというミッションが強くなったと感じています。ソーラーシェアリングでエネルギーと農作物を生産し、その取り組みを新しい働き方で実現していくことで、アフターコロナの社会に私たちがどう貢献していくのかを考えていきたいと思います。
コロナウイルスによる経済停滞は、大都市一極集中の働き方や住み方がもたらす負の側面も浮き彫りにしました。人が密集し、密接な環境下で働き生活していくことによる経済的なメリットは確かにある一方で、感染症の拡大防止を図るために経済活動が抑制状態に入ると、仕事も生活も成り立たなくなってしまうこともまた、多くの人々が経験しています。
新興感染症による社会変化は、私自身が10年以上前からイメージしてきた現代社会の大きなリスク要素でした。2009年の新型インフルエンザ、2014年のエボラ出血熱という世界的な感染症拡大リスクに触れる中で、人類社会の脅威は国家間や非対称の戦争・紛争よりも新興感染症のパンデミックだろうと考えてきましたが、コロナウイルスでそれが現実のものとなりました。
社会がどのように変わっても、エネルギーと食料は絶対に必要とされるものです。私たちはその持続可能な確保のために、ソーラーシェアリングのある農地で得られる電気を活用して農業の低炭素化を進めたり、農村のBCP対策を進めたりという実証事業を、奇しくもこの春から始めようと準備をしてきました。今回は千葉エコの働き方を紹介しましたが、この新しい農村モデル作りについても今後の生き方・働き方を考えるテーマとして、いずれ取り上げていきたいと思います。
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