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Sunday, March 22, 2020

ウイルス対策に効果あり? スマートフォンやキーボードを正しく除菌する方法|WIRED.jp - WIRED.jp

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、最も手に触れるスマートフォンPCのキーボードを除菌しておくことの重要性が指摘されている。でも、いったいどうやって? 正しい除菌の方法と、注意すべき点を伝授しよう。

WIRED(US)

iPhone 6s at an Apple store

DAVID PAUL MORRIS/BLOOMBERG/GETTY IMAGES

いかなるときも清潔を保つ心がけは大切である。新型コロナウイルスが感染拡大中ともなれば、なおさらだろう。手を洗う、顔に触れないといったことをすでに励行しているなら、毎日使っている携帯電話やタブレット端末、ノートPCにも同じくらい気を配ってほしい。

科学的に明らかになっていることだが、細菌にとってPCのキーボードやスマートフォンの画面は、非常に快適な繁殖場所らしい。それらを複数の人が共用している場合は、特にそうだという。

またウイルスは、ガラスの表面で最長96時間も生き続けることがわかっている。数日間も持続する感染力をもっているのだ。そんなわけで、新型コロナウイルスやインフルエンザ、あるいはどんな細菌であっても感染リスクを最小限に抑えたいなら、定期的なクリーニングがお勧めだ。

実際にプラスティックやガラスが使われているスマートフォンの表面部分で、非常に危険度の高い病原菌がこれまでいくつも見つかっている。菌はそこから指や顔に、さらにはデスクや近所のレストランなど、スマートフォンを置きそうな場所すべてに移動する可能性がある。そう、病原菌はどこへでも行けるのだ。

ありがたいことに、スマートフォンなどの電子機器類からウイルスを除去するために、業務用の強力な化学薬品や防護服などは必要ない。どこの家にもあるものを使って、十分きれいにできるのだ。外出のたびにいちいちスマートフォンを掃除する必要もない。

むしろ、あまり頻繁にこすったり拭いたりすることは、かえってよくないはずだ。それでも、あちこちに移動したあとや、ほかの人が使ったあとには、さっと拭いておいたほうがいい。最低でも週に1回程度は実行してほしい。

1)スマートフォンを除菌する方法

スマートフォンをクリーニングする際には、優しく扱うことが重要だ。高価で精巧な電子部品の塊なのだから、いきなり研磨剤入りの洗剤や洗浄器具に手を出してはならない。漂白剤の入った除菌シート類を使うことは行き過ぎであるばかりか、ディスプレイの指紋汚れを防ぐために施されている撥油性のコーティングまで落としてしまう。ごく普通の道具があれば、スマートフォンの除菌は可能なのだ。

とはいえ、どうしても気になる人のために、2020年3月2日にアップルが情報を提供してくれている。硬い部分であればイソプロピルアルコール70パーセント含有のシートや、クロロックスの除菌シートで拭いても構わないとのことだ。

あらかじめ電源を切り、カヴァーやアクセサリーをすべて外し、全体に手先が届くようにしておく。主に使用するのはマイクロファイバークロスだ。柔らかくてスマートフォンの表面を傷つけない布なら何でもいいが、もしアップルのアドヴァイスに従いたいなら、具体的にはカメラレンズ用のクロスが推奨されている。

液体を一切使わず、クロスで優しく拭き取ることがお勧めだが、必要に応じてせっけんを溶かし入れたぬるま湯を使ってもいい。このせっけん水をクロスに少量含ませてスマートフォンの表面を拭い、別の布で丁寧に拭き取る。ポートの開口部やボタン部分に余分な水分が入らないよう注意しよう。

エアダスターは一般的にキーボードに使用するぶんには構わないが、スマートフォンに使うことは推奨できない。勢いよく噴射される空気がスマートフォン内部の働きを妨げる恐れがあるからだ。ポート部分の細かいごみが気になったら、綿棒か、つまようじで少しずつ取り除く。くれぐれも傷つけないように注意しよう。

IP68等級のフル防水性能を備えたモデルなら、きれいな水の入ったボウルに数分ほど浸してもいい。ただし、端末の仕様を入念に確認してから実行に移してほしい[編註:画面のひび割れにも要注意]。その後、ペーパータオルの上に置いて乾かすか、布で軽くたたくようにして水気を拭き取る。

機種別の使用説明書をオンラインで確認することも勧めたい。グーグルのサイトでは、スマートフォン「Pixel」に除菌シートを使っても構わないとしているが、使用は控えめにし、ポートやボタンの周囲を避けるよう注意を促している。できれば電子機器専用の除菌シートを購入するほうが望ましい。

紫外線を利用したスマートフォン除菌器という選択肢もある。UV除菌装置はしっかりした科学的根拠をもつ製品ではあるが、すべての隙間に隠れているあらゆる菌を退治できる保証はない。こうした機器は、これまでに紹介したほかの方法と併用したほうがいいだろう。

2)キーボードやマウスのクリーニング方法

スマートフォン以外のガジェットをクリーニングする場合も、ルールは同じだ。キーボードやマウスなど、特に頻繁に手を触れるものを思い浮かべてほしい。こうした周辺機器は、スマートフォンに比べると多少は頑丈にできている。このため、先ほど話に出たエアダスターなど、強めの手段をとることも可能だ。

まず細かいごみを振るい落としてから、除菌シートで汚れを拭き取る。仕上がりが汚くなる恐れがあるので、刺激の強い化学洗剤や漂白剤の使用は避けよう。キーボードやマウスには、スマートフォンのような防水加工が施されていないことが普通なので、できる限り湿気を避け、細かい部分までしっかり水気を取り除くことが大切だ。

この数年よく見かけるようになった面白いヒット商品のひとつが、キーボード用のクリーニングジェルだ。キーボード全体に転がすように広げるだけで、ジェルが汚れやばい菌を根こそぎに取り除いてくれるという。へこみやすき間にじわじわと入り込んで細かいごみをキャッチし、キーボードを新品同様にする仕組みだ。

ただし、重要な点として断っておくが、『WIRED』US版では実際にこの種の商品を試してはいない。このため性能を保証することはできない。だが、比較的安上がりで、試す価値のある方法ではありそうだ。

ノートPC全体のクリーニングには、エアダスター、マイクロファイバークロス、そして必要に応じてごく少量の水を使うのがいい。デルのサイトによると、デル製コンピューターの画面は、消毒用アルコール70パーセントと水30パーセントを混ぜ合わせて、布に含ませたもので拭けばいいという。ただし丁寧に、とのことだ。繰り返すが、どんなに汚れがひどい場合でも、スプレー洗剤や刺激の強い化学洗剤を使ってはならない。

ガジェット類の清潔を保つことは、新型コロナウイルスの拡散防止に向けてわたしたちが取り組むべき、実にさまざまな計画の一部にすぎない。握手を控え、手洗いを徹底し、可能であれば在宅勤務を実施すべきだ。

しかし、なんとか自分の顔に触れないようにすることはできても、今後数カ月もの間、スマートフォンに触らずにいることはとうてい無理だろう。スマートフォンを遠ざけようとするより、除菌に励んだほうがよさそうだ。

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